11t車化改造への道
ベンツ1838LS改造記 その2
(製作・加工編)
ここはトラックの改造に関して報告いたします。
2002年3月11日
(おことわり)
このページの前半は画像がありません。
テキストのみで進みます。
前回はシャーシと荷台の完成まででしたが、
リアタイヤのホイールストロークを妨げない位置で
シャーシと荷台を固定しなければなりません。
過去に実車で、シャーシと架装荷台の間に
木の角材が介されていたのを見たことがあります。
シャーシと荷台のねじれなど、機械的な負担を
木を使うことで逃がしているのだろうと直感しました。
現在では時代錯誤なのかも知れませんが、
こんな部分にもこだわってみるあたり、自分でも
つくづく「ヤブヘビぶりを発揮しているな」と思います。
荷台とミッションケースの干渉箇所は荷台側を削ること
で対処し、シャーシと荷台の間隔は12ミリとしました。
DIY店で12×18ミリの角材を購入して
シャーシと荷台の穴に合わせて穴あけ加工を施します。
ここで初めてシャーシと荷台が一体となり、
作業にもひと区切りがついたことを実感しました。
しかし・・・リアタイヤ周りがどうも変なのです。
リアタイヤのトレッドよりも荷台の幅が狭く、
タイヤがハミ出してしまうのです。
また後ろ姿に安定感がなく、気になり始めると
どうにもおさまりがつかなくなってきました。
で、荷台断面の寸法を測ってみると、
タテ〜186mm
ヨコ幅〜180mm
でした。見た目だけではなく、実際にタテ長の
荷台だったわけです。うーむ道理で・・・(-_-;
高さはおいといて、とにかく幅を広げなければ始まりません。
そこで2種類の方法を検討して見ました。
1.
荷台をヨコに倒して搭載する
(長所)アングルの加工が最小限ですむ
全高が下がりヨコから見た感じが良い
(短所)天板を1枚購入しなければならない
ラインの入ったサイドパネルを1枚、底板として
使わなければならない。(穴あけが必要となる)
後姿は荷台がヨコ長になるため少々不恰好
2.
高さは同じで荷台の横幅だけを増やす
(長所)タテ×ヨコが同寸法なので見た目のバランスが良い
天板と側板に同じ物が使える
ノーマルのサイドパネルが使用できる
(短所)アングルを注文、もしくは追加工をしなければならない
天井&床用にサイドパネルを2枚注文しなければならない
なお、リアの扉は1,2共に新調が必要である
後々のことを考えて、2の方法を採ることにしました。
幸い、パネルトレーラーの全長を詰めた時の
アングルの残材(4本)を残していたので、これを
タテのアングルと同寸法に切断し必要な穴あけを
施しておきます。穴あけはドリルがあるから楽ですが、
切断は金ノコでゴリゴリ切ります。はからずも汗が滲みます。
1850LパネルバンのHパーツを購入したため、
ミッションケースと荷台の干渉部分のパーツも
手に入りました。この部分に使う短いアングルも
余剰となるアングルから切り出しておきます。
さてアングルが揃ったら今度はパネルです。
タミヤでサイドパネルを取り寄せた場合、1枚が
¥2020もします。DIY店でアルミ板を買えば
安上がりですが、680ミリも金ノコで真っ直ぐ切るのは
困難と考え、加工の手軽な硬質塩ビ板を使うことにしました。
上は塩ビ板を切るためのPカッター、タップハンドル、
2ミリのネジを切るタップと下穴につかう1.6ミリのドリルです。
塩ビ板の切断には“Pカッター”という刃物を使います。
先端のカギ状の部分を塩ビ板に当てて引くと、
ミゾが彫られて長い切りカスが出てきます。これを3〜4回
繰り返して板を折り曲げると簡単に真っ二つ!というわけです。
切断面の処理も、Pカッターの背の部分でバリ取りをすれば
ヤスリ掛けのような粉も出ません。
アルミ板の加工に比べれば音も静かで楽チンです。
今回、塩ビ板の店頭在庫が1mmの物しかなかったのですが、
実際に組んでみると四方をアングルに挟まれているせいか
極端に弱いとは感じられませんでした。
購入したのは白い塩ビ板でしたので、シルバーの
アクリル塗料スプレーを買っておきました。
これを塗れば多少でも違和感がなくなるでしょう。
(結果的には使いませんでしたけど・・・)
タテ×ヨコが同寸法になったパネルバンですが
既存のリアゲートだと6ミリ程度の隙間が開きますので
これを1tの塩ビ板で作り直します。
いちいち寸法を拾うのもカッたるいので、塩ビ板の上に
リアゲート板を重ねて穴位置をコピーします。
また、リアゲートの上下の部分にあたるアングルには、
ゲートロッド受けを取り付ける穴をあけておきます。
寸法の違いは1枚当たりわずか3ミリですが、
ワイド化のためにはなくてはならないパーツです。
今回のタネ車はエアロマックスとベンツ1838LSそして
パネルバン・セミトレーラーですので、テールランプや
マッドフラップ等の使えそうな小物は逃さず使います。
リア・オーバーハングの長い車種ではタイヤ直後と
テールランプ直前にマッドフラップが付いていることが
多いため、それに準じて適宜配置します。
組み立て&試運転編へ続きます。